静かな妖精

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「こわい夢をみていたの?かわいそうに でももう大丈夫だよ今日は日曜日だよ ごはんを食べたら出かけようよ」 彼女はそう言ってにっこり笑った おかげ町を歩いて奥で手を合わせ 川のみなもを眺めた 僕たちは今日観る映画の話やそこを泳ぐ鯉の話 最近のニュースの話をした それから少し恥ずかしかったけれど僕が彼女をどれだけ好きかということを語った 「わかっているよ初めて会って間もなく感じたもんそれに毎日のように言ってくれているもんね」 僕はよけいに恥ずかしくなってタバコの煙をやたら吸い込んでむせた 映画を観終わって 僕は彼女を頑張って少し高いレストランに連れて行った 食事が終わったあと僕はプロポーズをした これからの人生ずっと隣にいてくれないかと しかし彼女は複雑な表情で口ごもった
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