静かな妖精

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* むし暑いよるだった 寝苦しく目が冴えて寝付けそうになかった 灯りを点けて本でも読もうと思ったとき 閉じたまぶたのまま柔らかな光を感じた 目を開けると枕元に新しい消しゴムより少し大きいくらいの妖精が佇んでいた ディズニーのティンカーベルにすごく似ている 服の色は小さ過ぎるのと目が光になれないせいでよく見えないけど間違いなく妖精に見える これが夢でなければ 願いはありますか その妖精の声は頭に直接響く 特に思い浮かばなかったけれど 彼女にもう一度会いたい そう念じてみた すると妖精はなんだか複雑な表情を浮かべ消えてしまった 願いが小さ過ぎて不満だったのだろうか なんだつまらないなと目を閉じると なんだか安らいだ気分で今度は寝付けそうだった 脈絡もない考えが浮かんで消えて思考が意識の底に沈んでいった
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