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炎の罰
あの事件から長い月日が流れた。
一時はマスコミに叩かれたが、今は別のネタを追っていた。
どうやら、放火魔が捕まったが彼は終始妙なことを呟いていた。
「あれは死神や…死神から逃れるためにはこうするしかないんや…殺されたない殺されたない…」と最後は殺されたくないと申していた。
何故こう言っているのかは警察方は永遠に知ることはなかった。
どうやら彼は自首してきたようだった。
それも何かに追いかけられる雰囲気だった。
でも、支離滅裂な事を言ってるだけで交番の方は怪訝な表情を見せながら彼に尋ねてみたら自分がやってきたことをスラスラと話していった。
その話は犯人しか知り得ない情報ばかりだった。
そして最後には交番の方にすがり付くように懇願した。
「なぁ、全部話したから捕まえてくれ!」
そう言われた通り犯人は安堵の息を漏らすも何処からか粘っこく冷たい視線を感じた。
「なぁ、誰かこっち見てん!」と怯えた声をあげながら警官の後ろに隠れてしまった。
これを聞いて彼は仕方なく様子を見ようと暗い闇の中微かに光る電灯による一部の情報を得た答えは「気のせいだよ」だった。
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