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「こんなにお尻振って、やらしい子だなあ」
繋がったまま、顔の上からささやかれるのは本当に恥ずかしい。思わず、深々と埋められているところを意識して締めてしまう。
「や、やらしいの、キライ?」
素直に求めすぎただろうか。二階堂は、もっと奥ゆかしいほうが好きなのか。取り返しがつかないと思いつつ、ルカの心臓が騒ぎ出す。
「あのねえ、好きに決まってるだろう? 感じすぎてトロトロになってるルカは、すごく可愛いよ。もっともっと、エッチなこと教えたくなる。仕込み甲斐があるっていうか」
「え……」
頬を撫でられ、ルカは小さく首をかしげる。頭がまわらない。血が脳に巡っていない。神経が下半身の一部に集中しすぎて、耳まで遠くなったのかもしれない。
「いまよりも、もっともっとエッチな子にしてみたいな。毎晩、裸エプロンで待ってる、みたいな」
「へんたいぃいいッ」
「だから、そうだって認めてるだろ。いいよね、裸エプロン。あんなにそそるものない」
開き直った二階堂に、ゆっくりと腰を押しつけられる。発情期には簡単に飲みこめるものが、苦しくてたまらない。
でも、嬉しい。この体が欲しいと言って、抱いてもらえるのが嬉しい。
ルカもΩとはいえ、男の生理は理解している。無理に刺激されたのならともかく、感じない相手には勃たない。Ωから出るフェロモンがなくても、抱きあえることがわかって、心から安堵した。
発情期だからじゃない。普段の自分でも、欲しいと思ってもらえている。
「なんなら、いまから着ちゃう? エプロン、地味なのだけどあるよ?」
「や、やだ、やめて!」
「嫌がられると、ますます燃えるんだけど。前だけ隠して、うしろが無防備なのがいいよね。どっちにしろ、前もうしろもお触りし放題」
「そ、んなの、……こんなことしながら、いわないでぇ」
「そうだった。いまだって、お触りし放題だ」
「ひゃあ、んんッ!!」
有言実行とばかりに隘路の浅瀬を突きながら、前を扱いてくる。二階堂の唾液に塗れたそこを、手筒で上下に擦られるのだからたまらない。
男の快感とΩの快楽を同時に味わう。
感じて、感じて、脳が溶けてしまいそう。
「だ、だめっ、そんな、されたら、でちゃうぅぅ」
「いいよ、出して。若いんだから、溜めこまないで出さないと」
桃の薄皮を剥くように先端を撫でられ、緩急をつけて指の腹で揉みこまれる。同時に、狭隘な孔の中を勢いよく突きあげられ、思わず腰が浮く。
肌と肌のぶつかりあう音、体液とローションが混ざり合う音。ルカの口からはうわずった喘ぎがやまない。
「ああン、アン、やっ、んうぅ……で、でるぅ!」
一方的に押しやられるのは嫌なのに、頂点へ向かって高ぶっていく体が止められない。
ああ、と声を上げる間もなく、二階堂の手の動きにあわせて、精路から白濁を噴き上げていた。ピュクピュクと放った体液がルカの腹にかかる。固く閉じていた目を開ければ、二階堂の右手も白くなっている。
「ご、めんなさい、手、汚して」
「これ?」
そう言うと、舌を伸ばして手についた白濁を舐めあげた。
「だ、だめ、きたないです、やめて!」
「そう? アタシ、嫌いじゃないんだけど。それに、ルカが嫌がるの見ると、ますます味わいたくなる」
「変態っていうか、ドSですか」
「そうかも。嫌だって言われると、もっとしたくなる」
「ひぃ」
喉奥から変な息が漏れる。仰向けに寝たまま怯えるルカを見て、二階堂は声をあげて笑った。
ルカのそこには、まだ達していない二階堂が入っている。腹筋が震える度に、内側からルカの肉襞を揺らす。
「もう、二階堂さんてば……」
ルカは無意識のうちに、指の爪を噛んでいた。
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