息子の遊び

1/1
前へ
/4ページ
次へ

息子の遊び

 翌日の朝早くから、創太は庭で一人遊びをしている。  昨日も朝早くから、遠くまで車で出掛けたし。明日は幼稚園の日だから、ゆっくり休んでほしいのに…。 「創太、何して遊んでるの?」  創太は、返事をしない。いつもの事なので、わたしも、気にしない。 「お片付けして、先に朝ごはんにしようか?」  半分だけ開いていた、庭に続く窓を全開にする。  サッシのすれる音とともに、創太の小さな声が聞こえた。 「いらない」 「え…?」  珍しい事だった。創太は毎朝決まった時間に朝食を食べる。昼食も夕食も。  そんなに、遊びが楽しいのだろうか? 「創太、何してるの?」  わたしは創太の背後から手元を覗きこんだ。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加