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触られ疲れた俺は玄白から逃げる
「待てコラ!!!!」
「ってーヤダ!!!!誰が捕まるか!」
あれから数日、何故か高谷組に居候させられることとなった俺は何故か玄白に構い倒されて疲れていた。
こんなに人と触れ合ったのが初めてで少し怖いとさえ思える
だってアイツ…なんか知んねぇけど朝から晩までベタベタ触って終いには押し倒そうとすんだぞ!?
疲れるんだよな。
「ンでいっつも逃げんだよ!」
「お前がベタベタすっからだろ!鬱陶しい!こんな強面の男触っても楽しかねーだろが!」
そういった時、玄白の動きがピタリと止まった。
…もしかして…なんか…ヤバいこと言ったか…?
玄白から嫌な空気が出てるのがわかる。
怒らせてしまった。どうしよう。言い過ぎたかもしれない。
「あ…え…怒った…か?」
「…………」
無言で下を向いたまま固まった玄白に返答がなく焦り始めた雅紀は振り返り玄白の元へ近付いた
「…ごめん…言い過ぎた…かも。その…あんまりベタベタされんの…まだ苦手だから…疲れる。」
「…」
顔を伺おうと目の前まで近付いた俺はガッシリと掴まれて気が付いた…コイツは…嘘つきだ…
「捕まえた。手こずらせやがって…お前は俺の…だろ?御主人サマから逃げていいと思ってんのかよ?」
「…猫は…自由だからいいんだ…ベタベタされんの…嫌なんだよ」
「分かった。良いよ。それなら無理矢理、慣れさせるだけだから。ペットが御主人サマの意向に反したらどうなるか、早目に躾とかないと。なぁ?猫ちゃん。」
耳元でそう囁かれるとつい最近の1度経験した快感を思い出して顔と身体が燃えるように熱い
「…ここは…嫌…部屋…がいい…」
観念した。コイツが飽きるまで俺は決して逃げられない。それなら、痴態を他の誰かに見られない場所の方がまだ精神的に楽だから。
「ワガママな猫だな。まぁ、見せたいわけじゃねぇからな。」
玄白はそう言うと離さないとばかりに強く手を引いた
これから俺はどうされるんだろう。そんな不安だけが胸に過ったがそれはすぐに玄白によって掻き消された
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