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「アルル……アルル……アルル!」
目を開けたボクの目の前にはフミカが心配そうに覗き込んでいる。
「アルル、よかった! 目を覚ましたのね」
「うん、よかった。また会えた」
「うん、ホントよかった。ココは一人で寂しかった」
「そうだね。ごめんね。
でも、これからはフミカとずっと一緒だよ」
ボクはフミカの手を取って起き上がった。
そして、笑顔でボクを誘うフミカの後を追う。
だが、ボクは記憶している。
「フミカの為に、『眠ったまま』ずっとココにいるよ」
ボクの本体は繋がれたまま、アノ世界で眠ったままなことを。
了
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