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嫌いな理由
うちの隣に、変な女が住んでいる。
いつも、夜の9時頃帰ってきては、『お、おーう』とか『あぎゃー』とか訳の分からん叫び声をあげるその女が、僕は_____
大嫌いだ。
都心から一時間半ほどのワンルーム。
値段の割には新しく綺麗で、静かな環境に惹かれて選んだここに、僕は半年前に越してきた。
引っ越しの挨拶の時、一度だけ話したことがある。
丸の内勤務のOLだと、えらく馴れ馴れしく自己紹介をしてきたが、多分ウソだ。
あれは、どう見ても“丸ノ内”ってカオじゃなかった。
カンカンカンカン…
カチャ。
ガタッ、ガタガタッ。
ああ今日も、隣の女が帰ってきた。
僕は読んでいた図書をパタンと閉じた。
騒がしい夜の始まりだ。
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