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「白い顔? 私もちょっと前まで怖い夢ばかり見てたけど白い顔は見てないなぁ。
今はね、いい夢ばかり見るんだよ!
大勢の観客の前で演奏するの。大歓声でね、みんなが〝夏美さーん!〟って声援くれるの。すごく気持ちいいんだ」
「いつも見るの?」
「うん、ほぼ毎日」
ケイくんは私を心配してわざわざ教えに来てくれたんだ。優しい……。
「ありがとね。でも大丈夫!」
「何かあったら連絡していいからな」
フフフッ。
「何だよ」
「いや、恋人同士みたいだなって」
「バーカ」
このやり取りが優しくて私は包まれてるような安心感を覚えた。
それから悪い夢は見なくなり、あんなに悩んでた私の悩みはウソのようになくなった。
気分が軽いと日々の仕事もポジティブに、人とのコミュニケーションは前より良くなったかな、なんて前向きに考えられるようにもなった。
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