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何を言っているんだこいつは。
「お前以外誰がいるんだよ!」
『なにか勘違いしてないか?』
「は?」
『そいつは俺の核に触ったんだよ。聞いたことないか?触れれば力が与えられるって』
「聞いたことあるけど……。でも、じゃあなんでこいつはこんなふうになってるんだよ!」
『だから、進化の真っ最中だよ』
こいつ、黒い森の話によると能力が与えられるとき、体が力に耐えきれなくなると体も新しく作り変わるらしく、レオは今そのせいで気絶しているらしい。
「とりあえず、お前が悪い訳じゃないってことが分かった」
『当たり前だろー。詫びとして、お前も俺に触れ』
「……どういうことだ?」
詫びとして触れって、能力貰えって、おかしくないか?
『触れば能力貰えるって、つまり、俺から能力を奪ってるってことだろ?だから今俺は、消えかけのわけ。』
「あぁ。それじゃ、俺が触ればお前が消えるってことにならないか?」
『いや、普通は1回触られれば消えるんだよ。でも、俺は下界に降りた仲間よりも長生きなんで、力も強かったってわけ。』
「下界に降りた仲間っていうのは、もうみんな消えたのか?」
『そうだな。俺だけ天界に残って、他の奴らはみんな消えて、そろそろ暇なんだよ』
せっかくお前らが来たんだから、とこいつは言った。
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