やばいかもしれない

5/20
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/57ページ
レオは大きな音を立てて部屋を出て行った。本当は俺だって学校に通わせてやりたい。 「ゴメンな……」 俺はこれ以上、お前にあんな思いをさせたくないんだよ。 ーーーーー 3年前。 俺がまだ普通の天使で、お前がまだただの聖獣だった頃。 「ノア!今日は奥の森に行こう!」 「おー」 毎日、だだっ広い天界を2人で旅をしながら回っていた。 何億年もかけて回った天界で、入ったことの無いたった一つの場所。 《黒い森》 その森は、夜でも明るい日差しが降り注ぐ天界にありながら、鬱蒼と生い茂る木々のせいで光が届かない暗黒の地。 俺達はここを最後の旅の場所にすると決めていた。
/57ページ

最初のコメントを投稿しよう!