きれいな泉

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細い線。硝子細工のような指先。 よく小説に見る高校生らしからぬというものはこの人のことを言うのではないだろうか。 いつ見ても見飽きない。飽きるどころか自分の中に取り込みたくなるような感覚に陥ってくる。 泉聖実(いずみせいじ)というのはその名に恥じぬそんな人だった。
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