死神さんと死にたがり

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死ぬって人間にとって永遠の謎だと思う。 「そうですかね、私にはよく分かりませんが」 「心読まないでくださいよ」 今私の横では、朝っぱらから湯気のたつ緑茶片手にお茶している死神が座っていた。 「ていうか夢じゃなかったんだ・・・」 「夢?」 今目の前に広がる光景に、呆れを覚えつつ、私はため息とともに零した。 「死神の癖に緑茶飲むんですか?」 普通コーヒーとかなんじゃないんですか? というと死神さんは目を細める。 「緑茶はいいですよ。とても落ち着く、人間の素晴らしい発明です」 「ふーん」 私はまだ布団に入ったまま、布団の端を引き上げた。 「私って本当にあと1週間で死んじゃうんですか?」 「正確にはあと6日ですよ」 「どうやって死ぬんです? 刺されるの? 跳ねられるの?」 「知りません」 「何それ、本当に貴方死神なんですか?」 「残念ながら」と死神さんは肩をすくめた。 その反応に苦笑する。 死神さんは緑茶の湯気を鼻の穴を膨らませていっぱいに吸い込んだあと、あ、と声をあげた。 「あと6日で死ぬので、したいことしといた方がいいと思いますよ」 私はその言葉に目をしばたく。 「あー・・・」 なるほど、そういうイベントが発生するのか。
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