いつもの

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いつもの

 診察のあとは。  決まって、近くの喫茶店に寄る。 「生きてる」って、実感できる一時。  そして──。  喫茶店の前には、一人の男の子が居た。年齢は、10才くらい。 「君、一人?」  男の子は、ビクッと体を震わせた。 (そんなに、驚かなくても…) 「…お姉ちゃん、誰?」  あたし?誰、だろ…ね? 「飲みたいの?ジュース」  男の子は、黙って俯く。 「奢るよ。一緒に、行こ」  やや強引に、店の中に連れて行った。  カランコロンと、入店を知らせるベルが鳴る。
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