エピローグ

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エピローグ

「お疲れさん」 「…大丈夫。疲れては、ない」  カウンターの上には。  手付かずのパフェが、残っている。 「いつも、ありがとう…」 「気にすんな。俺には、何も見えないし」  そう。マスターには、見えない。  彼の、姿は…。 「メロンソーダを頼むのが、合図だからな。…見えない客が居る」 「…うん」 「…辛い、か?」  辛くないって言ったら、嘘になる。でも──。 「あたしは…」 パフェを一口、頬張る。 「美味しいパフェが食べれて、幸せ、かな?」  半分、強がり。半分は、本音。  …誰かの命を、分けてもらったんだもの。これが、わたしに出来る、唯一の恩返し…。 終わり
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