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「それはない」
「どうして、分かるの?」
「このギターの持ち主、死んでいるから」
「!」
トゥギャザーの言葉に寒気が走っていたピースです。
「このギターの持ち主、グループと上手くいかなくなって、グループを抜けたあと、ソロ活動後、自決した」
「そのことまで何で分かるの?」
トゥギャザーの言葉にさらにぞくっとなっていたピースが尋ねると、こう少年から答えが返ってきます。
「僕は小さい頃から、みんなが見えていない、いろいろな音符の形が見えるんだ。それでギターの持ち主のことも分かった」
「自分の目に見えてない音符の情報だけで分かるなんて、君は異世界ミュージーンの人じゃないだろ? ビリービング、あゆむちゃんのときみたいな地球人か?」
「ううん、生まれた場所はここで、ここで育った。僕がなぜ、みんなの目に見えていない音符が見えるようになったかは、さっぱり謎なんだ」
トゥギャザーがそう言うと、ピースの表情が明るくなりました。
「オレ、謎がくると答えが解るまで気が済まないタイプなんだよな。良かったら、君についての謎、解くの手伝うぜ。なあ、行くアテがないなら、オレとミュージーンを旅しないか?」
ピースがトゥギャザーを旅に誘い、少年の返事を待っていたときのことです。
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