9人が本棚に入れています
本棚に追加
/162ページ
第2話、気持ちの迷い
モッズドタウンへ向かう途中、ピースは水筒の中に入ったリズ麦茶を飲んでいました。彼はこの飲み物が好きでした。しかし、
「あれ、何も音と味がしないな」
いつもとちがう味のリズ麦茶にピースは困った表情です。次に、近くからすごい音が聞こえます。トゥギャザーが弾くギターの音でした。
ピースはトゥギャザーに演奏を止めるよう言いましたが、少年の姿がどこも見当たりません。ただ、凄まじいギターの演奏音が響くだけでした。
耳をふさいだピースは、
「やめろ~~~~~~~~!!」
と、叫んだところで別の世界へ移動しました。つまり、今の出来事はピースの見た夢だったようです。
ここはモッズドタウンのガラーカフェの二階の宿泊部屋でした。
ベッドの布団の中にいたピースはパチッと目が覚め、まだ寝ぼけ眼でいます。そこで彼の耳元で先ほどと同じ凄まじいギターの演奏音が響き、ピースは布団から飛び起き、両耳をふさいでいました。
「やめろ~、やめてくれ~~~~!!」
「ピース、やっと起きた」
「………」
ピースは細目でトゥギャザーを見たあと、黒のデニムのリュックから水筒を取り出します。中身はやはり、リズ麦茶でそれをごくごくと彼は飲んでいました。
飲んだあと、ピースがひと息ついたとき、ドレミファソとピアノ音が鳴ります。これがリズ麦茶の特徴のようです。
最初のコメントを投稿しよう!