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そんな時、楽屋のドアからノックする音が聞こえた。
「あんた、入るわよ」
ドアの向こうから女の声が聞こえた。
そして、チャンピオンの返事もする暇もなくドアを開けた。
俺は女性の姿に目を奪われた。
凄い美人がこの楽屋に現れたのだ。
ウェーブのかかった茶髪に、丈の短いミニのストライプスーツ。
そして、それら全てが似合う程のスタイルの良さ。
しかもはち切れんばかりの巨乳だ。
一体、この女性は誰なのか………
謎の美女に困惑する俺を他所に中田プロデューサーが彼女に近づいた。
「冴さん、よくいらしてくれました」
プロデューサーは謎の美女にペコペコと頭を下げた。
「中田ちゃん。この度は本っ当にごめんなさい」
すると、謎の美女もプロデューサーに頭を下げた。
「本っ当にウチのバカには困ったものだわ」
突然、謎の美女は俺に鋭い視線を向けた。
正確には俺ではなく、後ろにいるチャンピオンにだ。
後ろを振り向くと、チャンピオンは謎の美女から目を背けており、彼女を見ようともしなかった。
しかも、俺達への横柄な態度はとうに消え失せ、顔は青ざめ、酷く怯えているようにも見えた。
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