第11話 きっかけ

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私はお2人をVIPルームに案内した。 潤子達と居わせる事になるが、私は入る前に真実を告げた。 2人とも驚きを隠せなかったが、すぐに事情を受け入れてくれて、他言無用を約束してくれた。 それからは男は男同士で、女は女同士で結婚生活について語り合った。 特にお義母さんは結婚生活について色々と教えてくれた。 「不倫させない一番のコツは、とにかく夫の手網をしっかりと握り締める事ね。夫を立て、悩みがあれば一緒に解決する。そして一番重要なのが………」 私も理沙さんも息を飲んで聞き入った。 「夫のみを一途に愛する事。常に夫を満足させれば不倫なんかしないわよ」 お義母さんは自信を持って言い切った。 多分だけど、夫が私のことを一途に愛せるのも彼女の遺伝なのだろう。 或いはそうやって育てられてきたかだ。 「理沙さんならできる。だから自信を持ちなさい」 お義母さんは潤子の手握り、励ましてくれた。 「はい!」 潤子は満面の笑みで良い返事をした。 どうやらお義母さんの言葉に自信がついたようだ。 「最も……うちの人も息子も不倫する度胸はないけどね」 お義母さんは冗談交じりで微笑んでいた。 「お義母さん、それはちょっと酷いですよ」 そう言いつつも私も潤子もクスクスと笑っていた。 「それもそうね。ごめんなさい」 私達は女同士で笑い合い、夜はふけていった。
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