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「あっ、もうこんな時間!
何で起こしてくれなかったの?
もうご飯いらない」
娘の美佳は、いつもこんな調子。
遅刻しそうな時間にいつも起きる。
「何度も6時30分に起こしたよー」
自分でちゃんとした時間に起きてくれればいいのに。
それに美佳は今、反抗期真っ只中。
「弁当?また野菜入ってるダッサイ弁当でしょ?
もう、別に野菜とか入れなくていいから」
美佳は色々グチグチ言いながら、学校に向かう。
夫もコーヒーと朝食を食べ終えると、静かに何も言わずに仕事へと向かう。
2人とも出ていく時に、『行ってらっしゃい』というのだが、その返事はいつも空気となって返ってくる。
シーンと静まる家。
ゴミ出しを済ませ、朝食を軽く食べて、洗い物をして掃除機をかける。
旦那の部屋。娘の部屋。私の部屋。
廊下。リビング。台所。玄関。トイレ。
お風呂も毎日カビが生えないようにピカピカにする。
掃除はそれだけではない。
庭もある。
花壇に水をあげる。
いらない雑草は抜いておく。
そんな平凡な毎日。
驚く事や嬉しい事さえない。
主婦の日常。
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