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そんなある日。
いつも通り、1人で朝食を軽く食べていた時のことだった。
ピンポーン
「お届け物です」
笑顔が爽やかな若い男が持ってきたのは、花束だった。
向日葵の花束。
配達員のような格好をしたその男は、帽子を取って深く頭を下げ帰って行った。
向日葵を花瓶に生ける。
よく見ると、向日葵の花束に水色の封筒が入っていた。
封筒を開けてみると、中から可愛いらしいキャラクターの手紙が出てきた。
『陽子ちゃん、誕生日おめでとう!
最近、デート出来てなくてごめんね。
今日15時に、いつもの向日葵畑で待ってるよ。
藤村 宗介』
宗介……
確かに、この筆跡は宗介のものだ。
なんでこの手紙が?
宗介はもう23年前に交通事故で死んだはずなのに……
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