紅哉が教えてくれたこと

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明莉の母親の木津(きづ)(よみ)は、突然、誰かに殺された。 その詠が、最後に電話をした相手が、義弟の蒼生。 当然のように蒼生も重要参考人として事情聴取を受けたが、詠から電話があった時間、蒼生はヒワやマキと一緒にいて、皮肉にも彼女たちが蒼生のアリバイを証明してくれた。 詠は、昨夜の午後10時に蒼生に電話をかけた後、誰かに首を絞められ殺害された。 しかし両親も亡くなり親戚の縁も薄い詠の周りには、これといった揉め事の影もなく、また殺されるような心当たりもない。 犯行現場は遺体が発見された河川敷だが、詠がなぜそんな時間にそんな場所に行ったのかも、誰にもわからない。 もしもあの時、蒼生が詠からの電話に出ていれば……。
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