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その日から瑠衣は俺を激しく抱かなくなった。俺の身体が熱くなるまで…愛撫され…奥が熱くなるように…。今までのような狂ったような快感だけではなくて。
………優しく甘く溶けるように
俺の………奥が溶けるように
………………抱いた
俺も少しずつ
瑠衣に笑顔を見せるようになって
『可愛い令……可愛い』
瑠衣の甘さに答えるように
好きになるように……努力し始めた。
自分から出掛けたいなんて言ったことがなかったけど、休みの日は瑠衣に遠くまで連れて行ってもらうようになった。恋人同士のように……甘い時間を過ごした。前は付き合っていながら……恋人ではないような気がしていたから。
俺が瑠衣と恋人になるのを拒んでいたから。
でも、もう
それも疲れた。やめようって思った。
そうすることで、諦めて、忘れる事ができるならって思ったから。
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