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Deal of the destiny
そんな月日が過ぎて。夏休みの合同研修会の日がやってきた。俺は小さなスーツケースに荷物を準備して、瑠衣に微笑む。
『気をつけてね。連絡しろよ?』
瑠衣が俺の唇に口付ける。
『うん……』
瑠衣の口付けに少しだけ熱くなるようになった。
……熱くなりそうな気持ちを抑えアパートを後にする。いつものように電車に揺られながら……窓の外を見つめた。少しだけ気持ちが楽になっている自分を……静かに受け入れる。
今日は降りる駅が違い、2回乗り継いだ後シャトルバスに乗った。
着いたのは山間にある広い合宿所。
合宿所の前には大きな、まるで海のような湖があった。
空気が綺麗だ………
合宿所の中には大勢の学生がいて。みんなそれぞれ、しおりを手にしていた。俺もしおりをもらい、部屋の番号を確認しながら部屋に向かう。
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