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〃蓮花 3〃
とゆう部屋が俺の部屋だった。
部屋は二人部屋みたいだけど。もう1人はまだ来ていない。荷物を置いて……スマホを開くと、もう瑠衣からメッセージが来ている。
" 着いたか?……浮気するなよ "
思わずプッと吹き出してしまった。
………アイツ、仕事中だろ……まったく。
瑠衣が俺たちにしたことは確かに卑怯で……辛かったけど……。俺への愛情は確かで。
ちゃんと考えてやらなきゃ。って日に日に思うようになった。……やっと断ち切れるのかな。俺。
ガチャン……と
部屋の戸が開き……
……振り返ると
1人の男が入ってきた。
背は俺とあまり変わらなくて、少し長めの前髪が揺れている。女の子みたいな顔立ちだ……。俺と目が合い、ふんわりと微笑む。
『あ……君、ここの部屋?』
『……そうだよ』
『良かった。俺もなんだ……よろしく』
俺も微笑み返す
『俺は花嶋令だ。医学部だよ』
『そうなんだ、……花嶋?ってなんか聞いたことあるな……。俺は多須木 愛斗。芸術学部だよ』
『どこにでもある名前だから、聞いたことあるのかも』
『……いや、なんか最近見かけたような。ま、いいや』
花嶋とか珍しくないしね。どこでも見かけるだろうな……。なんだか良さそうなヤツと一緒で安心した。愛斗は人懐っこそうな性格で、俺たちは一瞬で仲良くなった。
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