Deal of the destiny

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講堂に着くと先生が学生を誘導していた。 ……なんか、厳戒体制だな。 講堂のステージにはホワイトボードや講師が座る椅子が用意されていた。 『前から順番に入って。間を空けずに座れよ』 俺たちも間を空けずに、誘導されるがままに……座った。生徒、約500人を軽く収容する大講堂。全体的に丸型なので、声が響き渡る……。 そして……講義がスタートした。 ………先生がホワイトボードに今時の企業について、仕組みや賃金、福利厚生とは何か。退職金について。など………様々なお金の話を並べていく。 ………大事な話はわかってる、んだけど……… 眠くて眠くて 視界がぼやけてくる……… ………先生の話す声が心地よくて 瞼を閉じそうになり……… 意識が飛んでしまいそうに ………なった ………けど 『………では、ここで今日のメイン講師をお呼びします』 ………ん、メイン……講師……? ゆっくり眠気が覚めながら、ぼんやりとステージの上の先生を見つめる。 『今日の講師は、今の君たちと同じ年で、わずか18歳の時に大企業の後継ぎを一任。その後のプロジェクトも次々と成功して、まさに大企業会のプリンスって呼ばれてる人だ。黄琳製薬会社総取締役・黄琳 樹さん、お願いします』 ………………すぐに 何て言ったのか……… ………理解できなかった ステージの上に………スーツ姿の ………………樹 がいた……… 息が 息が すぐにはできなくて………。 ………まるで時空が止まったかのように 俺は……………… ………………樹を………見つめる 樹の名前を………本当に………久しぶりに 聞いた
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