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『令、おかえり』
片付けられている部屋に入ると、瑠衣が優しく微笑みながら、ふわっと抱きしめてくる。髪の毛を嗅がれながら唇が俺の唇に重なった。
瑠衣を好きになったら
………楽になる………のかな
でも………ストップしてしまう俺の気持ち。
俺は瑠衣に抱きしめられても抱き返した事はない………。鼓動が早くなって熱い気持ちにならないから。
『………ただいま』
テーブルには白ご飯や味噌汁、俺が好きな肉じゃが……瑠衣は俺が好きな物何でも知ってる。
………俺は知らない
瑠衣が好きな物も。
知ってもすぐに忘れてしまう。
荷物を置いて、瑠衣と横に座っていつものように……ご飯を食べた。食べながら……瑠衣の話をなんとなく聞いてテレビを見る。
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