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何か妖怪?
それはトマトのタイムラプス映像だった。切られて、根っこの無いトマトがプランターに刺されて萎れている。極端に切り詰めた生活だけど…もう一度勉強したい!その意思だけはあった。
「一体何人で借りて住んでいたの?」
日本語学校が登記の不備で、駐車場になっていたのが、発覚した。つまり土地の登記がちゃんと直されて居なかった。意識の戻ったトムは、貝の様に口を閉ざしてしまうかもしれない?最悪な印象のまま、強制送還したくなかった。
「工場の火災は徳島のおばあちゃんが悪い訳じゃなかったんだね?徳島さん、自宅がマンションになったのをすっかり忘れて工場の辺りを度々うろうろして居たんだけど…。管理人さんが君達の話をトムから、聞いて教えてくれたから、今回の事がわかった此処まではわかるよね?」
認知症の徳島さんでは話にならないが、弁護士の息子さんでは別の話だった。訴えられると思ったのか?学校の主催者が学費を持ち逃げして居たんのを皆知らなかった。
「まず私達は、君達にちゃんと学校生活を続けられる様にする。これはちゃんとトムと弁護士さんが約束して居たんだ。だけど彼の不法滞在は別の事だよ…確かにお金が無くて帰れなかった事情は、マンションの管理人さんから聞いた。トム君は農業実習生として留学したが、東日本大震災に巻き込まれたんだよね?君達も被害者なんだし逃げた中華料理屋の持ち主に、簡単には強制送還何かさせたく無いから、協力して欲しいんだ。」
日本語学校と言っても殆ど詐欺まがいで、雑居ビルの中の怪しいベトナム料理店が従業員募集の為に付け足した学校だった。働かせる為だけの?怪しい日本語学校でスキル等身に付くはずもなかった。逆に日本語が多少怪しい方がただ働きには、都合上良かったのだった。でも、酒を伴う怪しい飲食店に生徒を売ったのは、よろしく無いので警察が、やっと動いてくれた。
「学費の代わりに接待を伴う飲食店で女の子は働け何て、おかしいと思わなかったんだ?何て優しい人だと自分は感謝されたとか?あの残留孤児の親戚?は言っているけど…冗談じゃ無いよな?徳島さんを連れて何を?企んだかだけでも教えて欲しいんだ…トム君はその為に事故にあった。」
通訳付きで、警察は言ってくれた。売春取り締まりに捕まった女の子が違法滞在でその救出の為にシェルターを動かしたのだが…どうしても限界がある。問題を遠隔で整理したのが、駐車場の正確な持ち主である妖怪婆だった。孫一同を総動員した司令塔、婆は生きるよ死ぬ日までと、ウルフルズの歌にある。あのラスボスを動かそうって区役所の生活科はどうも考えた。
「僕も徳島さんもトム君と同じ事を考えていたらしいんだ。だけど徳島さんのお孫さんの方が早かったんで、遅い!?って曾祖母に怒鳴られた…あっごめんなさい!紹介まだでしたね?あの墨田区役所生活科の外国担当津留崎です。」
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