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 しばらく何かを考え込んでいた結奈は、ふいに顔を上げる。 「……あの、私の赤い糸はどうやったら見れますか?」 「方法はあるけど、まだあなたの縁は繋がっていないわよ」 「あなた、見えているんですか?」  結奈の言葉に、玲子は呆れたように息をついた。 「当然でしょう? わたしはれっきとした霊能者よ」  鵜呑みにはしたくなかったが、玲子のビー玉が、結奈に赤い糸を見せたのも事実。 「……私、知りたいです。そうすれば、今日みたいに惨めな気持ちにならないで済むもの」 「惨め?」  玲子が首をかしげると、結奈は肩を落としてうつむいた。 「さっき、学生の頃から、五年も付き合っていた恋人にフラれたんです。理由もなく、ただ「別れてくれ」って言われて」 「そう。それで?」  玲子は頬杖をつきつつも、話を促す。
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