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―――次の朝―――
蟹ソルジャーをぶっ倒し続けて得た材料がある。
蟹ソルジャーは食べ物系のドロップアイテムを落としはしなかった。
よく落としたのは【蟹の甲羅】と呼ばれているもので、現在100個もっている。
てっきりRPGのようにゴールドとか落とすのではないだろうかと期待していたのだが、
そのようなことはなく、
落とすのはたいていは材料ばかりであった。
「材料なら素材屋が買い取ってくれるよ、さぁいったいった。今日はあんたの部屋の掃除だからね」
おばちゃんはいつものように元気強かった。
もしかしたらお母さんという存在がいたらあのような感じなのかもしれないと、
このときの愚弄は思っていた。
―――素材屋バロウ―――
「へいらっしゃい、何か素材でも売ってくれるんかい?」
「あなたはプレイヤーですか?」
名前がオレンジ色になっているし、名前はバロウと表記されている。
名前付きのNPCという可能性もあるのだが、レベルが表記されていないし、
ちゃんと名前も色がついている。
まぁ愚弄にはまだ名前に色はついていない。
「そうだけどな、俺は素材屋バロウさ、職業は流星職の商人さ、もしかして新人さんかい? 何十年もリアルに戻ってないからあっちの現状もしりてー、ちょいと顔かしな」
「は、はい」
素材屋の看板に現在休憩中と表記された看板を出すと、
お店の中に案内してくれる。
中はたくさんの素材が置いてあり、
静かに石像のように置かれているモアイ像みたいなやつもある。
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