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暫くの間、咲き乱れる花を眺めていると…
何処からともなく、二人の少年が現れた。
『…おいで…』
『此方へおいで…』
白い服を纏った少年達が、私の腕を取り、優しく誘う。
「待って、何処へ行くの?」
『あっち』
『あっち』
白い少年達が、オーロラの棚引く山の向こうを指差す。
「──あんな遠くへ?」
『大丈夫』
『空を翔べば大丈夫』
翔ぶ…
どうやって?
脳裡に疑問が過ぎった──その刹那。
私の体は、ふわりと宙に浮いた。
羽根が生えている。
剥き出しになった私の背に、真っ白な翼が──!
そうして。
彼等に導かれるまま、私は翔んだのだ。
一際明るい光を放つ、『その場所』を目指して。
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