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高空を、鳥の様に翔る私──
目指す先には、目映い光の球が浮かんでいた。
疑いも畏れも無く、私は光の中に飛び込む。
飲み込まれる意識。
自我の崩壊。
私の全てが、リセットされる。
あぁ…思い出した。
これは、『儀式』だ。
輪廻転生の為の『儀式』──
やがて意識が薄れ、『私』は『私』を忘れてゆく…
待って…待って。
待って下さい──神様!
私は忘れたくない。
もう一度だけチャンスを下さい。
もしも生まれ変わる事が出来るのなら、同じ『私』に生まれたい。
──無くしたくない無数の記憶。
優しく強く育んでくれた父母。
苦楽を共にした友達。
そして…
「智也…」
最期の力を振り絞って、私は、その名を呼んだ。
今度こそ、貴方と幸せになりたい──
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