エピローグ

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ホームに滑り込む新幹線。 ドアが静かに開かれて、あの人が私を振り返る。 「忘れ物は無い?」 「うん、大丈夫。」 何一つ、忘れてなどいない。 荷物も、 記憶も、 彼との恋も── 前の世と変わらぬ、貴方の声、顔、心。 結ばれた手と手の温もり。 新天地を目指して、私達は旅立つ。 今度こそ、幸せになろうね──あなた? 巡り会う度に時代は変わるけれど…それでも、あなたを求める想いは、変わらない。 さぁ、手を繋いで?? 二度と、決して、離れない様に。 明るく輝く未来の扉を、私は開く。 この世に唯一人、愛し愛されたあなたと共に。
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