【Ⅰ】転生の書。

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先の見えない闇の中を、私は彷徨(さまよ)い続けた。 自我(アイデンティティ)の喪失は、押し寄せる不安となって、私の理性を苛む。 怖い…怖い…怖い… 理屈では語れない、本能的な恐怖。 闇に迷う私を(あざけ)るかの様に、道は無限に拡がっている。 それが何処に繋がってるかも解らないまま… 私は、生命の息吹きを求めて、闇の中を歩き続けた。
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