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「源氏物語」。
紫式部が書いた世界最古の長編小説。まあ先生の話から、「世界最古」と位置付けるには諸説あるということだ。
主人公は光源氏。六条御息所の場面。光源氏の愛人。その愛ゆえに生霊となって正妻を呪い殺してしまう女性だ。
女性にモテて、さらには正妻がいて。そんな状況なのに自分に優しくしてくれる光源氏に憎悪にも似た愛情を持つ気持ちが何となく分かる。
今の自分に近いとノートを見ながら思った。
みんなにモテて、彼氏がいて。それでいてみんなに優しい。勘違いさせてしまうくらいに優しい。いっそのこと、オレも年上の彼氏が彼女と別れるように呪いでもかけてみようか。
彼氏と別れたらチャンス到来・・・
さっきの田中の言葉が頭の中に浮かんだ。「別れたら」なんてそんな都合のいい「もしも」の話。本当にそうなったらいいのに。そんな馬鹿げた妄想するくらい、オレは彼女に溺れている。
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