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第1章 ルドルフの野望
冒険者の集まりメリーギルドに元魔王のヴィネッタが椅子に座り真剣に悩んでいる。
「どうするの?」
対面にはヴィネッタの相棒である剣士のブルームが渋い顔で座っている。
「…を買いたい。」
ヴィネッタは断固として首を縦には振らない。
「まだそのロングソードを扱えきれてないのに新しいのを買ってもブルームが育つとは思えない。」
クレアは特に使い道がないので興味なさげに寝ている。あくびをしていて本当に暇そうである。そして、人にしか見えないが人造魔法兵器のメリルは興味がない。
「俺にはどうしても新しい武器が必要なんだ!!」
ギィー…。メリルはあまりにも暇すぎて部屋の外に出る。その姿は目に映ったが2人の目には机の中心のお金の入った小さな布袋から目を離さない。
「それで…ヴィネッタは何か買いたいものでもあるのか?」
布袋から目を離しヴィネッタを見る。
「こんだけしか貯まっていないのよ。これから何が起こるかわからないのよ、今使うのは賢明じゃないわ。」
バンッ!手のひらを合わせて無言で懇願している。よほど力を入れているのか手がプルプルと震えている。
「…わかった。」
根負けしたのでブルームの武器を買いに行くことにした。そもそもヴィネッタはブルームは前線で戦ってもらわなければいけないのだが今は活躍できていない。
寝ているクレアは起こさないようにしてヴィネッタとブルームはお金を持って部屋の外に出る。
ガッチャン!!外ではメリルが手伝っているようだがレイの表情は暗い。
「ニードラゴン003と同じ人造魔法兵器だよね…。」
メリルは手伝いたかったがヴィネッタたちと一緒に外に出された。
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