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「ミノタウロス!…石像だね。」
見えているが薄暗い。ピキッ…動いた?錯覚ではない。バキーーン!侵入者を排除するために動き出した。
「「ギィァォォォォォ!!」」
大きさは3メートルぐらいでモンスターとしては決して大きいわけではないが歴戦の強者の威圧感がある…それもそうだろう彼らはここを守ってきた。
「よしっ!」
ブルームはシルバーソードを構える。ミノタウロスは斧を構えている…前の剣なら一太刀で折られてしまうだろう。だが今はそうではない。
ダッ!間合いを詰める…剣と斧で打ち合っても勝ち目はない。しかし、斧には先端しか刃が付いていない。ガキンッ!斧を回す、速度はブルームの剣速を超えているかもしれない。
「うっ!」
「ふしゅーーぅぅ。」
ミノタウロスの斧が当たって逆回転に勢いがつく…利き回転ではないがそれ以上に回転力がついている。
「ガァォァォァォォァォォ!!!」
切り落とせなかったが右手の甲に刃が突き刺さる。赤いが人のそれよりも赤黒い血が飛沫をあげる。
ミノタウロスは怯まない。突き刺さったシルバーソードをさらに深く突き刺しブルームの攻撃を防ぎつつ距離を詰める。重そうな斧を左手だけで振り回す。ガザンッ!地面に突き刺さる。
「うっ!」
間一髪のところで後ろに飛びかわす。ブルームの動きが軽くなった。なぜならシルバーソードはミノタウロスに刺さったまま。
「…うわうわうわ!!」
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