1人が本棚に入れています
本棚に追加
ミノタウロスがドドド!と足音を立てながら走ってくる。武器を持たないブルームは避けるしかない。
ドガガガガガ!!斧がブルームを襲うが避けるだけなら当たることはほぼない。ドン!後ろには壁がある…後ろには避けられない。
「うっ…。」
横に飛んでも避けられない…水平に斬りにきた!ミノタウロスもこれで決めにきたのか、それまでとは速度が違う。
「モンスターも笑うんだな。」
ブルームは諦めたのか?目を瞑る…しかし、次に目を開けた瞬間の眼力は半端ない!ブフォォン!斧から放たれた轟音が耳に届く。ストン…ほんの小さな音がブルームから出る。
「ゔゔゔおおおおおぉぉぉ!!!!」
ブルームは壁を蹴りミノタウロスとの距離を詰める。逃げてだめなら何とやら…。
「…うっ!」
完全に避けられなかったが致命傷は防いだ。だが、足に傷を負った。ブルームのミノタウロスのスタミナを消耗させる計画は泡と消えた。
「シルバーソードはミノタウロスにくっついているしな。」
ズル…。あれっ?思った以上に斧に乗るのは難しい、滑る。
「こんなところで滑って終わってたまるか!俺の足はこんなところで滑らない!」
足がミノタウロスの腕に到達する。反対側の手にシルバーソードが突き刺さっている。トンタン!軽やかに右手に来る。
「あれっ?」
ミノタウロスが激しく動いていたので、都合がいいことにシルバーソードがぐらついている。ご都合主義!
「ガゥゥァァァア!」
シルバーソードを抜いて、固まりかけた血だったのが体内から鮮血が飛び散る。振り上げたシルバーソードで天高く血が舞う。それだけでは終わらない。スピーン!血で汚れているが斬れ味は落ちていない、ミノタウロスの頸動脈を一閃…ビシャー!ブルームが赤に染まるほど血が吹き出す。
最初のコメントを投稿しよう!