第1章 ルドルフの野望

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飛ばされたメリルは人造魔法兵器だけあって普通に立っている。しかし、手がしびれている。 「ニャー!」 ミノタウロスの勢いは止まらない。棍棒に振り回されることなく回転している。クレアは迫ってきているミノタウロスを避けるために壁を登り天井に近いところまで行く。 「アイスプラント!」 迫り来るミノタウロスの勢いが弱らなければヴィネッタは大ダメージを受けるのは必至。パラパラパラパラ…辺りの気温が下がり白い煙が辺りを包む。ピキピキ…氷の蔦がミノタウロスの足に絡む。 バリッーン!氷の蔦はミノタウロスを一瞬止めることが出来たが動き出す。それはヴィネッタにも想定内…動くということは蔦がミノタウロスの足に食い込む。ズダァ…ダダ…ミノタウロスが足の痛みで前に倒れこむ。 「ほっへぇ…。」 避けていたはずだったが、よろけたミノタウロスがヴィネッタの方に倒れ込んでくる!ドガンッ!ミノタウロスの足に怪我をさせたがヴィネッタの足にも怪我をする。それでも、動けないほどではない。 ドュワッ!!ミノタウロスを気絶させるためにメリルが飛びかかり拳を入れる。当たった…が顔ではない。天井に何か硬いものが当たった…?ツノが折れる。 「外した…。」 「ゴワァァァァァ!!」 そのまま殴り続けるかと思ったらメリルは致命傷を与えることができないのがわかったのか飛び退いた。 「ファイアーボルト!!」 それ自体では威力が足りないがツノが宙を舞っていたのでミノタウロスにツノが刺さる。 「あれっ?」 完璧に当たっているのにミノタウロスは倒れる気配がない。
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