第1章 ルドルフの野望

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 確か…セスはモンスターに支配されたモンスターの街になっているはず。 「カメレオンマンから逃げてきた。あれは街を支配する器じゃない。魔王が生きていたときが懐かしい。」  ズザザガガザザ…ザザガザガガゴゴガ!出てきたのは街の正面ではない。モンスターの弱肉強食の世界。音はすれど姿はない。 「…。」  正面で大きなサンドクロコダイルが飛び跳ねる。全員が突然現れたモンスターに目をやる。  だけど、ヴィネッタには違和感を感じる。音はするけど気配を消して近づいてきたのに正面から…サササ…?気付いているのに体が動かない。  ズバッ!うんぎゃっ!サンドクロコダイルは何か硬いものに当たる。腕が片方ないにもかかわらずメリルはもう片方の腕を差し出す。 「…。」  動きが止まったサンドクロコダイルにファイアーボールを放つが素早く砂に潜り込む。そこからしばらく襲いかかってくるかと構えていたが反撃されるのを恐れているのか、逃げていった。 「あわあわあわあわあわわわ…。」  なぜか1番ベアーフが焦っている。なぜならばその視線の先にはメリルが…。 「…問題ない。」  しかし、メリルは動くことができても戦うことはできない。ヴィネッタたちは休息も兼ねてラムの町にある冒険者ギルドのメリーに戻る。
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