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第2章 ギルドに帰還
ラムの町は何も変わっていないように見える。だけど確実に隣の街はモンスターに支配されている。
「…ボコ殴りにならねぇか?」
という杞憂はあったがベアーフがラムの町を歩いていても視線を集中することはあっても何もされることはない。
ギギギィィ…扉が開く。扉の音がひどく大きく感じられる。それだけこの中は音がない。
「…?」
奥の方で誰かが動いた。んん…。ダットン!暗闇から一直線にベアーフに襲いかかる。左手に持ったナイフはベアーフの寸前で止まることはない。
静止する声が聞こえたとしても止まらないだろう。
「ブルーム!」
声を聞いてから動いたとしたら間に合わない。ベアーフは血を流して倒れていたかもしれない…そうはならない。キィン!小さな火花を放ち止められた。
「ただいま!」
「ただいま??…とその声は、もしかしてヴィネッタ?魔法使いを辞めて魔獣使いになったんだね。」
「モンスターはモンスターでもベアーフは優しい…かもしれないモンスターよ。カメレオンマンよりは…。」
優しいと言われてベアーフは恥ずかしそうにしている。主に受付の仕事をしているレイは頭の上に?が浮かんでいる。
「どうしてそこでカメレオンマンが出てくるの?」
「それは俺が説明するぜ。」
メリーギルドの入り口で話をしていたが、傷ついたヴィネッタたちは椅子に座る。
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