5章 閉め出された夜

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 こ、これは……大事件だ!!  とりあえず兄ちゃんたちに知らせるため、まずは蒼海の部屋へ駆け込んだ。 「蒼海大変だ!!」  だが蒼海は起きる気配無し。 「蒼海起きろよ!」  オレは勢いよく布団を剥いだ。 「てめぇ~俺が何時に帰ってきたのか知っているのか!?」 「そんなの知るわけないだろう。オレより遅く帰ってくるんだから」  物凄い形相で蒼海が睨み付けているが別に怖くない。想兄に比べたら屁でもない。 「……ったく、今何時……って、四時!?」  再び布団の中へと潜り込もうとする蒼海を慌てて阻止した。 「寝てる場合じゃないって、姉ちゃんが」 「愛月がどうした!?」  先ほどとは打って変わって蒼海は飛び起き、オレの胸ぐらを掴んだ。 「部屋に鍵がかかっている!」 「はっ?」  さっきの勢いはどこへやら、蒼海が呆け顔になり掴んだ手が緩んだ。
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