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こ、これは……大事件だ!!
とりあえず兄ちゃんたちに知らせるため、まずは蒼海の部屋へ駆け込んだ。
「蒼海大変だ!!」
だが蒼海は起きる気配無し。
「蒼海起きろよ!」
オレは勢いよく布団を剥いだ。
「てめぇ~俺が何時に帰ってきたのか知っているのか!?」
「そんなの知るわけないだろう。オレより遅く帰ってくるんだから」
物凄い形相で蒼海が睨み付けているが別に怖くない。想兄に比べたら屁でもない。
「……ったく、今何時……って、四時!?」
再び布団の中へと潜り込もうとする蒼海を慌てて阻止した。
「寝てる場合じゃないって、姉ちゃんが」
「愛月がどうした!?」
先ほどとは打って変わって蒼海は飛び起き、オレの胸ぐらを掴んだ。
「部屋に鍵がかかっている!」
「はっ?」
さっきの勢いはどこへやら、蒼海が呆け顔になり掴んだ手が緩んだ。
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