少女K

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「分かりました、慧奈さんの行動をこの2週間程伺いましょう。それからご主人がどうするか判断を委ねます、連絡都度入れさせて頂けれように携帯電話の連絡先教えてください。」春日井未来はそう言いながら携帯電話をポケットから取り出す。ふと目を奪われるカレンダーの先に二重丸でピンクのインクで印。「来週の月曜日、有休でも取ったんですか」新の問いに些か不可解な顔を上げる洋輔。「、、、。いえ特には」「そうですか、いえカレンダーに印が付いているので何かあるのかと思って。」ふと思い出すように洋輔。「慧奈の友人と食事会があるっていてまして詳しくは聞いてないんですけど、、、。」それから相原慧奈の素行調査が始まった、それから2日後の昼下がり。そんなこんなで彼女の思惑に考えを巡らせる。 「…何考えてるんだ、アイスコーヒー以上で。」悪い癖だ、考えるとつい周りが見えなくなる気づいた時には春日井さんは注文をサッと終わらせて店員がテーブルに背を向けて歩き出している。「あっ、、、。待ってメロンソーダ追加で。」「なる程、何か面倒事押し付けられるとでも思ったか…、、、。相変わらず分かりやすい奴だ。」「、、、。そうですかそんな事ないんですけどね、それで頼み事っていうのは。」動揺して目が泳ぎ、驚いた様子が一瞬垣間見る新。「人もく瞭然だがな。まぁいいさ白鷺学園で先日被害者が出たのは知ってるな、。今警察がヤッケになって捜索してる。」「えぇ、まぁ確か事故あったらしいですよね。ニュースよれば被害者の女子高生は亡くなったとか。」人口2万超の我が松名市、全国規模で話題になるほどの話題性とはかけ離れたどっちかといえば田舎。久しい話題は幸福の吉報でなかった事は良く憶えてる。「ある筋ではニュースの報道通りって訳でも無さそうでな、そこで何だが雪奈が依頼人兼調査員としてお前のサポートに就く事になった。どうだ嬉しいだろ。」「はぁ、。嬉しくない。あんなじゃじゃ馬何処がそれに態々事故死に首突っ込んで、相原慧奈の兼はどうするです、。」予感が正しければ後1週間持たない。男の声で怒鳴り声何か捜しているようで見たことのない室内の一室をひっくり返す。乱暴に投げつけた花瓶が窓ガラスを大きな音ガっシャンと割る、その様子をビクビクと身体を震わせテープで塞がれた口と頑丈に縛られた彼女は目から大量の涙で恐怖と戦っている。探し物が見つからないのか腹立たせて男は慧奈の身体目掛け飛び込んでナイフで何度も何度も刺した。そいつを死前夢と新は呼んでいる、相原慧奈の写真を相原宅で触った時に頭に急に飛び込んできたのだ。 「大丈夫か、具合の方は。」助っ席の春日井未来はそう言って心配している様子で顔を覗いてきた。あの日の帰り心臓が強く叩き脈を打つ、医者は強心病と診断したがこんなの昔から。「…、、、いつもの事ですよ。正直言って心配する程の事でもないですから。」そう言って笑って見せた。正直いって全くやる気の感じを感じられないかった彼女を説得する。「そうか…。それが本当になったとしてお前は神でもないだろ。決定した未来から目を背ける事できる何かと未来を変えれる何か、きっと道永新は前者だろ。」「分かってます。ただ、、、。」煮え切らない態度の新に春日井未来はフッーと溜息を付きながら車内だというのに煙草に火を付ける。「…、。全くお人好しも過ぎたら傍迷惑だぞ、お前らしいがやはり相原慧奈は死ぬのか。」ガシガシと運転中だというのに頭を摩る春日井は直ぐ曇った顔を見せる。運転席で集中している彼には見えなかったが声のトーンが普段より低い。 「ええ、刺されます。男の特徴はいつも通りハッキリとは見えませんが中肉中背で黒のニット帽に黒いジャンパーを羽織って余り刃渡りがない果物ナイフみたくもので何回も刺す所でした。」写真を通してなので殆どめぼしい事柄は分からない。ただ二人の他に音が漏れ伝わらなかったから多分、道路沿いの建物でない事は確かだと思った。暫く車を転がしていると慧奈が乗った普通車は急にハンドルを切った、その一瞬で尾行がバレたと頭過ぎったがそうでは無く、ある建物へと赴いたのだ。
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