少女K

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怪しく光るネオン、非健全な店とは違い立派な縦構え。かの有名な湯静リゾートに入ってる松名プラザホテル、オシャレに飾られた煉瓦造りで料理もそこそこ良く人気がある。「松名プラザホテルですか、、、。うーん微妙な所ですね仲間内で食事するには値が張るし、どうしますこのまま待機しますか。」「いや、スマンが新様子を見に行って来てくれ。何か可笑しくないか、旦那に行き先も告げても良いはずだろ。まして松名プラザホテルだ会員でもなけれゃ割引も効かない、お前の憶えなら二重丸で印を打つ程でも無さそうだしな。」「じゃあ二人で行きません、俺みたいな奴一人でに行って怪しまれるのが落ちですし。」返事は首を振って目を細める春日井。 彼女は急に携帯を取り出し連絡を取る、世間話をお構い無しでし始めてしまって新は何故断られたのか腑に落ちない、経費で落とせない程事務所は危ういのか。はたま唯の面倒臭がりか正直言って後者だろう、しょうもない考察を終えて新がコーヒーを飲む。口触りのよい程々の苦味を楽しんでいると手で携帯のスピーカーを塞いでこっちに話してくる彼女。あからさまに面倒臭そう、顔が物を言うとはこの事だろうきっと。 「今手が話せないんだ。一生のお願いだ、優秀な君にしか頼めない、。働き次第で割振りも考えない事もないぞ良いから、、、。行ってくれるな。」暫し考えていたもの新の中で答えが決まったようだ。「忘れないで下さいよ、その言葉。優秀なのは今に始まった事では無いから。」車のエンジンを切りその場から離れる。褒められたのが嬉しくかったのか、いいや違う彼の頭ではお金が浮かんでいたそれもこれも小さな傷が多い革靴に年季の入ったGパンに七分丈のシャツ。とてもじゃないがその出で立ちはお金に余裕があるようには見えない、些か都合良いようにされる自分と彼女に不満げな新。自動ドアが開くその瞬間、きっと何かもうおかしかった筈である何故ならその日相原慧奈は見つかる事は無かったのだから、、、。 その日から1週間が経つ、未だに行方知らずの彼女。仕事先にも顔を見せなくなり心配なった洋輔は行方不明者届けを警察に出した。新は気が気でなく彼とともに方方を捜している真っ最中だ。そんなこんなで思い出すように考えていた新。「お前が気を負うのは分からんでもないが今は警察に任せろ、アイスコーヒー以上で。」悪い癖だ。考えると直ぐに周りが見えなくなる気付いた時には春日井未来は注文を終えて店員は此方に背を向けて歩き出している。「あっ、。待ってメロンソーダ追加で。」「オイオイ、どうせまた上手いこと面倒でも押し付けられるとか思ったんだろ。」流石は春日井未来、此方の読みをズバリと当ててくる正直に言って面倒はうんざりだ。
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