少女K

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相当事態は思わしくないようで慌ただしい動揺が見られる放送で一同に体育館へと集められた。「えー、、、。残念なお知らせをしなければなりません。我が校の2年C組工藤千尋さんが先日事故で亡くなられました、警察の方からも工藤さんの事を口外しないようにとの事で我が校と致しまして3日間の休校とします。ショックが大きいとは思いますが気をしっかりと持って再び元気な皆さんと会える事を願っています。」正直いつも下らない政治批判や御託を事足りない校長の言葉にその時ばかりは心に真に受け取った。少なくとも私はそう感じた、工藤千尋、。工藤千尋。何か忘れているような。程なく全校生徒の帰宅、臨時休校が与儀なくされ騒がしいほど成していた今朝の行列がなんだか蜂に刺されたようなどんよりとした重い空気で息が詰まりそうだった。やはり何処かしら考えるものがあったらしい、この時ばかりは皆協力的で足早にその場を去った。 「そうな筈じゃない、だってあの時彼女に会ってそれに。」「うるさい、何時だと思ってるの。雪奈早くちゃっちゃと風呂入って寝て。」母の口うるさい文句もお構い無しで私事、白城雪奈はテレビに向かい異議を唱えていた。ドラマの傍観者ではなく当事者になった気分は余りいい気分ではなく心中穏やかとはほど遠い悶々とした、寝付いた頃には日付も変わり深夜を過ぎた。
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