爆弾少女と正義少年

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「バカーーー!!!」 53号「おお、樋山健児隊員、とうとう、恋人の菱野曜子に、自らがタイムマシンの隊員であることがばれて、菱野曜子、ここ21世紀日本支部に押しかけてきて、そして樋山健児隊員に食ってかかってきた~。菱野曜子、恋人が危険な仕事をしてることに耐えられなく、やめさせようとするに違いない。さあどうなる、地球の歴史は誰が守る、帝国とは誰が戦う~」 56号「いちいち解説するな。それに大げさなんだよ」 「何でそんな大事なことを黙ってたのよ。何でもっと早く言わないのよ。小さいときからずっと一緒だったじゃないの。私に隠し事するなんて卑怯よ。今から私にも協力させてもらうわよ」 56号「おいおい、そっちかよ~」 53号「おお、意外な展開、予想外の心理。樋山隊員、やめる必要がなくなって、これで地球は安泰だ~」 56号「バカ野郎、戦力のない一般人に戦いに参加させられるかよ。こっちのほうを何とかしろ」 「その通りだ。おれが何かするたびに、曜子、お前はいつも首を突っ込んでくる。昔からそうだ、そういう子なんだ。だけどこればかりはお前に介入させるわけにはいかない。危険なんだ。わかったら、さあ帰るんだ」「何よ、あなただって自分勝手に危ないことにしょっちゅう手を出すんだし。こっちが耐えられないのよ。だから何か手伝わせてくれたっていいじゃない」「だめだ」「いいでしょ」「いかん、このおせっかい女」「何よ、無鉄砲男」「何だと」「何よ」 53号「おお、この子達、こんなにも仲が良くなかったか。地球人同士これでは、平和を守る意味がない~」 「ちょ、ちょっと、別に私達はいつもこんなことしてるわけじゃないのよ」「その通り。おれ達はいつも信頼し合っておる」「ねえ」「うん」 56号「何だよ、突然けんかやめたりして。自分らの口から仲良しだなんて言うんじゃねえよ」 「まあまあ。菱野君をここに連れてきたのは私だ。秘密というのは遅かれ早かればれるものだ。だから全てを打ち明けてやった。それで、菱野君にはここの特別隊員になってもらうことにする。掃除とかお茶くみといった仕事をやってもらう」 「わあ、うれしい。よかったわね、健児」「全く、支部長もおせっかいだな。まあ仕方がないな」「というわけで、皆さんよろしく」 サーヤ隊員「よろしく」 ゴイチ隊員「がんばれよ」 321号「よろしくね」 「あら、あなたが321号さん?ちょっと・・・」 53号「おお、樋山隊員に恋人発覚。その名は321号。菱野君、ジェラシーのあまり、またまた食ってかかろうとする。どうなるやら。まさにジェラシック、今度の行き先はジュラシック?」 56号「悲劇的展開でダジャレ言うな~」 「初めまして、321号さん。あなたのことは支部長さんから聞いているわ。体に爆弾抱えていて大変ね。だけど健児と仲良くしてくれているそうで、ありがとうね。これからよろしく」「え、ええ。こちらこそよろしく、曜子さん」 53号「おお、またしても予想外の展開。恋敵と仲良しになろうとするとは、まさに女神のような優しさだ~」 56号「どうなってんだこれ」 「曜子は昔からこういう子なんだ。おれが他の女の子と接しているのを見ると自分の友達にしようとするんだ」 ゴイチ隊員「へ~人間ができてるねえ」 サーヤ隊員「いやその明るい表情には何か裏がある気がするわ、私」 「というか、あなた達は何でしょうか」「この人達は25世紀本部で見たんだけど」 53号「おお、申し遅れました。私達も今日からここ21世紀日本支部の一員となるべく派遣されたものです。私は53号、こちらは56号です、以上、説明終わり」 56号「おいこらおれの自己紹介の出番を取るなよ」 「そうでしたか。そういやそちらさん達も名前が数字で」「じゃあゴミさんとゴムさんではどうかしら」 53号「何だいそりゃかっこよくないなあ。私はゴウさんと呼んでくれたらどうかな」 56号「じゃあおれはゴロウか」 「ゴウさんとゴロウでは区別が付きにくいな」 56号「そりゃないっすよ支部長」 「まあそれはまたゆっくり考えますけど、それよりおれらは恋人同士ってわけではないですよ」「そうよね、健児。そんな深い関係ではないですのよ、誤解しないで下さいね」 53号「ちぇっ何だあい。まあそういうわけで、これから21世紀日本支部、再出発ということで」 56号「来たばかりのやつがそう言うなよ、おれもそうだけど」 支部長「おっ、来たぞ、25世紀本部から」 53号「え、また新入りが来たんですか」 56号「おれら以外に?」 菱野曜子「あ、入ってきたわ、わあかわいい」 樋山健児「あれ、君は」 321号「あのときの」 「初めまして。私、ここ21世紀日本支部と25世紀本部との連絡員として活動することになりました、328号です。よろしく」 321号「というか、私と似た名前で、それはまだしも、この前と同じセーラー服姿なの?」 328号「上層部から、そんなに過去に行きたければ行ってもいいって言われたんです。それに、同じではないですよ。ローファーの代わりにストラップシューズにしたんです。これなら昔にも行けるでしょ」 菱野曜子「いいなあ、私もああいう姿になりたいわ」 樋山健児「あれじゃあ目立ち過ぎるだろ」 菱野曜子「え、いいでしょ」 樋山健児「勝手にしろ」 328号「あら、樋山健児隊員ですね。この前はありがとうございます。よかったら今度一緒にお食事にでもどうかしら」 菱野曜子「ええ、構いませんわよ。私もご一緒してよろしい?」 328号「いいですわよ」 ゴイチ隊員「おいおいまた割って入って友達にしていったぞ」 サーヤ隊員「私はお誘いしないんかしら」 53号「そういうわけで、21世紀日本支部、再出発~」 56号「さっきも言っただろ」 ―――終わり―――
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