三度目のキスは甘く

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 あんなに暑かった夏はどこへやら。  季節はもう、晩秋だ。  伸は、コンビニに立ち寄った。  塾の帰りに寄る、いつものコンビニだ。 「いらっしゃいませ」 「おでん、ください。卵と、昆布巻きと、さつま揚げ1個ずつ」 「少々お待ちくださいませ」  店員とそこまで会話を交わして、伸はぷっと吹き出した。 「どんどん板についていくよ、隼人」 「まだ2週間だぜ」  隼人は無事退院し、今は高校へ通う傍らコンビニでバイトをしていた。
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