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交差する人間たちと、未だにアスファルトから立ち昇る熱気をかき分けてダニエルに近づく。
すると、そいつはピタリと動きを止めた。
「あの、"鈴木"さん、ですか？」
アプリでは鈴木という名前を使っている。匿名性を高めるためだ。韮崎とかいう少し珍しい苗字なのもあるけど、アイツに絶対に自分達を巻き込むな、と釘を刺されている。
「そ。アンタいくつ？」
「二十歳です」
「お、ギリギリセーフ」
ダニエルはくりくりした目を怪訝そうに細める。
「俺、未成年とはセックスしないから」
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