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僕の中で、断片的に募った記憶の破片がすべて一つにつながった。恐ろしいほどに気持ちが高ぶり、僕はそれを抑えるのに必死になった。
「――母ちゃん!誰としゃべってんだ?ほら、帰ろう!」
突然、若々しい少年の声がして、黒い影が彼女を引き連れていった。一瞬誰かわかりそうだったけど、見なくとも、僕には安心して後ろを振り向く勇気ができた。学校に向かって帰ろうとしたその時、後ろから声がした。「何をやめたっていいけど、生きることはあきらめちゃダメ」彼女はそう言った。
僕は笑った。そして歩み始めた。
主婦は、飽きる暇もなく毎日に必死になっていた。なぜなら、主婦には誰しも大切なものがあったから。僕も大切なものが何かわかるようになったら、何か一つのことを必死に続けられるのかなと輝かしい青空を見て思った。
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