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Side咲桜 この一週間で、在義父さんがお箸を九膳も破壊した。 「あっはっは。まー在義さんにしちゃあ見せつけられてるしねー」 私の話を聞いて大笑いするのは降渡さんだ。 ここは、ふゆちゃんが所属する上総(かずさ)警察署の近くの喫茶店(白(しろ))。 在義父さんの幼馴染で元警察官の、二宮龍生(にのみや りゅうせい)さんがやっているお店だ。 「見せつけ……?」 私は意味がわからず首を傾げる。 先生と二年半後の約束をしたのが火曜日のこと。 日曜日の今日は、笑満と頼と一緒に龍生さんのお手伝いに来ていた。 と言っても、アルバイトを雇っていない龍生さんだから、三人揃ってフロア。 平日は龍生さん一人で廻しているけど、さすがに休日はお客様も多いから、ということで。 報酬は、いつでも龍生さんのコーヒーと紅茶が飲み放題。やった。 「りゅうのことだよ」 「あ」 そ、そういう意味ですか、降渡さん……。
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